敬老の日

今日の祝日は「敬老の日」です。

国民の祝日に関する法律においては「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ことを趣旨としているものです。

 

 

 

 

しかし、おおよその場合、祝日の中でも「敬老の日」というのは、関心が薄いのではないでしょうか?

 

 

そもそもなぜこの第三月曜日が「敬老の日」になったのかという事も実ははっきりとした答えは無いようです。

 

 

今日の読売新聞第一面で、人口推計65歳以上の高齢者が最多の3514万人となり、総人口に占める割合は27.7%となり過去最高を記録したとの事が掲載されていました。

 

 

90歳以上の人口も過去最高になったり、働く高齢者は13年連続で増えたとの事で、高齢化率も伸びてはいますが、同時に元気な高齢者の割合も増加しているという事になります。

 

 

一見、高齢化率がどんどんと伸びているというネガティブな記事になるのですが、このように元気な高齢者も確実に増えているという事は超高齢社会をポジティブにとらえる側面もあるのではと考えます。

 

 

人生、長生きをする事。そして長い間元気に過ごす事。これは誰もが求める事だと思います。そんな社会をもっと盛り上げていくためには、若い世代との交流やコミュニケーションの大切さは改めて感じるところです。

 

 

こうした「敬老の日」や何がきっかけでもいいのです。ご近所や地域の方々とのコミュニケーションを出来る限り多く取る事が長生きに繋がります。そのようなきっかけづくりがより重要になってくるのではと感じました。




地元で暮らせない高齢者の現状

「育ってきた地元で暮らしたい」

現代社会においての永遠のテーマではないでしょうか。

 

 

(沖縄タイムスより)

 

 

本日のインターネットニュースでの記事です。

沖縄の離島で暮らす高齢者が地元を離れてくらさなければいけないという状況が、介護施設や病院の問題から発生しているようです。とても考えさせられる内容です。

 

 

若い人たちであれば、新しい場所での生活は新鮮で刺激があって良いのかもしれませんが、80歳を超え、人生の終盤において行った事もない場所で慣れない生活をおくるという現状を誰が望むでしょうか?

 

 

こうした問題は、はたして介護施設や病院の整備だけの問題なのでしょうか?

 

 

日本の社会では、核家族化が進み田舎で暮らす高齢者の親族は、遠くの都心部に住んでいるという状況の家庭は多いと思います。

 

 

そうした状況においても安心した田舎暮らしができれば高齢者にとっても良い事なのではないでしょうか。

 

 

安心して暮らすには、やはり近隣の皆さんや地域の方々のささえが重要になるという事です。特に都心部においては近隣や地域同士の関係性が薄れ、助け合いの考えが弱いという事です。

 

 

インターネットが普及し、人を頼らずにどんな事でも出来るようになった世の中。どうしても薄れていくのが人間関係なのだと感じてしまいます。

 

 

せめて、高齢者施設や障がい者施設ができる事で何か、そうした地域と個人の関係性を繋げていく取組みができないかと常に考えています。

 

 

地域の方々、多世代が交流する事で顔見知りができ、ネットワークが太くなっていき、困ったときには助け合いの精神が芽生え、それが安心した老後の生活を支えていくのだと思います。

 

 

私達は、建築設計という立場ですが、一つの空間がそんなきっかけをつくったり、人に与える影響は大きいと感じています。一つでも多くの場所が増えていく事、それが高齢者の安心の生活につながると考えています。




高知での福祉施設プロジェクト

先日、高知の福祉施設プロジェクトの打合せで現地に伺ってきました。

 

 

こちらのプロジェクトは数年前から相談をいただいている法人さんで、高知の郊外とはいえ、土地の確保の段階でさまざまな事で苦労されています。

 

 

 

 

そして今回候補地として案内された場所がこちらです。

 

 

周辺には野菜を作るビニールハウスが並び、敷地となる場所は稲で覆われていました。

 

 

 

 

田舎町出身の私にとってはとても癒される景色。

 

 

こんな場所に障がい者の入所施設と高齢者の小規模多機能施設を移転してくるという計画です。

 

 

実現する事ができれば本当にすばらしい環境での生活ができる施設になると思います。

 

 

こうした地方都市においての土地取得は、まとまった土地が点在していて価格も安価で、難しくないと考えるのですが、実はそうでも無いというのが事実です。

 

 

神奈川県や東京都のような都心部においては、まとまった敷地が少ないという事と地価が高すぎるという理由があるのですが、地方都市での土地取得の難しさの理由は別にあります。

 

 

都市計画法、建築基準法の問題なのですが、「都市計画区域外」といって都市を創っていく計画すら無い区域で、法的な縛りがほとんど無いという状況なのです。

 

 

都心部のように都市計画区域内の市街化調整区域であれば、一般の建築物の建設は制限されているのですが、こうした場所では制限がかからない為、住宅を建てたりその他の建築を建てることが可能となります。

 

 

そのため、さまざまな活用が出来たり可能性が残された土地となり、将来的に親族の事を考えて土地を手放したくないという考え方が出てきてしまうのです。

 

 

少し長丁場になりそうですが、少しづつプロジェクトが進んでいき、老朽化した建物から一刻も早く、安心して暮らせる場所に移る事が出来ればと願うばかりです。




第11回キッズデザイン賞受賞

先日、キッズデザイン賞2017の発表がありました。

キッズデザインという事で、子ども関連の賞になるわけで、私たちの幼児の城ブログでも報告させていただいたとおりです。

 

→幼児の城ブログ

 

 

私達、福祉施設研究所においての子ども関連施設というと、障がいを持った子ども達が通う児童発達支援センターです。

 

 

昨年、相模原市で完成しました「児童発達支援センター青い鳥」についても今回のキッズデザイン賞を受賞することができました。

 

 

 

 

障がい者施設というと、閉鎖的で安全第一で考える事が多いのですが、私たちはここに来る子ども達が、様々な体験をすることで五感を育み、人とのコミュケーションや思いやり、地域との係り等、社会生活において最も大切な事を自然に学べる場所を創りました。

 

 

 

 

 

開放感のあるランチルームは、見える厨房や野菜を育てる菜園が隣接しており子ども達が食について興味を持つ場所となっています。

 

 

 

 

施設内は回廊となっており、子ども達の遊び場を各所に点在させることで好奇心や探求心を引出す仕組みとなっています。

 

 

私達の活動は、さまざまな賞を取るためではありません。

第一に法人とコンセプトを共有しながら利用する子ども達やお年寄り、障がい者のための施設づくりを考えています。

 

 

ここであれば、障がいを持った子ども達が次のステップに進むために一つでも多くの事を学び発見することで自信につながっっていけばと考えています。

 

 

しかし、建築は自己満足だけで終わってしまってはいけません。結果的にオーナーの皆様や私たちの活動が、第三者に評価されたという事は本当に嬉しい事です。

 

 

関係者の皆様、ありがとうございました。




特別養護老人ホームの完了検査

昨日は、三浦市で進めてきました「特別養護老人ホーム遊楽の丘」の検査に立ち会ってきました。

 

 

工事が完了し法的な検査を全て完了して、建物が使用できる形になって引渡しとなるのですが、この検査はその後に神奈川県による補助金の検査及び施設認可のための検査となります。

 

 

 

 

はじめに、現場内を一通り確認していただき、主には施設基準上の必須事項や寸法関係がクリアできているかの確認を行いました。

 

 

 

 

そして、その後は1階の会議室において書類関係の確認をしていただきます。

2か年事業であるため、前年度末の3月には中間時の検査を受けているため、主にはその後に発生した支払の関係や工事関連の記録など細かいところまで見ていただきました。

 

 

思い起こせば、このプロジェクトは約5年くらい前から携わっている事業で、補助金協議の段階で事業年度が数年遅くなったり、ここに来る途中の段階でさまざまな事で事業自体が出来なくなるような事も経験してきました。

 

 

そういう意味では苦労はしましたが実現できた事に、法人の理事長はじめ関係者の皆さんには本当に感謝です。

 

 

 

 

施設整備に対する補助金は国、県、市から出ているのですが、市の補助金が少ない地域であるため、他の市町村での整備と違って自己資金や借入金の割合が大きくなってしまい、極力建物についてはローコストで創る事が求められました。

 

 

三浦市という地域性、昔から農業や漁業に携わってきた地元の高齢者の方々が落ち着ける空間はどのようなものだろうか?

 

 

ローコストであるため、出来る限り無駄を排除し、シンプルで素朴な感じでいて何か昔ながらの生活のあたたかな雰囲気が感じ取れる空間を目指しました。

 

 

 

 

居室の出入口もこのようにシンプルなデザインとしています。

 

 

 

 

共同生活室の様子ですが、こちらの場合、海が見えるすばらしいロケーションを最大限に生かし、全ての共同生活室から海が見える配置としています。

 

 

先週は、三浦市の花火大会があったようで、この窓の正面に花火が見えたとの事でした。

 

 

 

 

天気の良い日は房総半島がくっきりと見え、東京湾に行き交う貨物船やこの時期だと海水浴場の賑わいが良く見れる場所です。

 

 

 

今回の検査を終え、職員の皆さんによって開所に向けての準備が進められており、10月の開所が楽しみとなってきました。

 

 

法人にとって、施設が出来上がり開所するまでの期間は本当に大変な時期となります。職員確保の問題や運営のシステムづくりや介護方針などさまざまな事を決めていかなければいけません。

 

 

法人にとって建物は完成したところがスタートであり、終わりではありません。

私達も末永く建物の経過を見続けていきたいと考えています。

 

 

お盆休みの家族連れがビーチに向かう姿を横目に、この日を迎えられた事が本当に良かったと感じました。

 

 

関係者の皆様ありがとうございました。

 

 

「感謝」




| 1/256PAGES | >>



selected entries

categories

recent comment

recommend

福祉施設の未来を創る‐絆‐高齢者施設・障がい者施設資料集
福祉施設の未来を創る‐絆‐高齢者施設・障がい者施設資料集 (JUGEMレビュー »)
日比野設計,阿久根佐和子
2014年発売


高齢者福祉施設、障碍者福祉施設特集

recommend

笑顔がいっぱいの園舎づくり(幼児の城 7)
笑顔がいっぱいの園舎づくり(幼児の城 7) (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2016年発売
園舎資料の最新版。
国内外の写真多数掲載。
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

recommend

愛される園舎のつくりかた (幼児の城 6)
愛される園舎のつくりかた (幼児の城 6) (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2013年発売
園舎資料の最新版
国内外の写真多数掲載
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

recommend

世界でたったひとつの園舎づくり 幼児の城〈5〉
世界でたったひとつの園舎づくり 幼児の城〈5〉 (JUGEMレビュー »)
日比野設計
2009年発売
園舎資料の最新版。
国内外の写真多数掲載。
好評発売中
日比野設計+幼児の城著

links

search this site.

others

mobile

qrcode