進化し続ける高齢者施設

高齢者施設は、2000年の介護保険法施行を機に大きく変化し、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅等、民間企業も参入する事で施設の数もかなり増えました。

 

 

(シニアホームなびより)

 

 

それと同時に高齢者施設の建つ立地条件や利便性、居室の面積の拡大や設備の充実等、そういった意味では20年前に比べるとかなりの進化を遂げて来たと感じています。

 

 

世界から見ても、日本の超高齢社会においての施設整備は、多くの国から見学者が来たり、メディアに取り上げられたりと注目されていると共にその施設の充実度は上がってきていると思います。

 

 

しかし、高齢者施設は、まだまだ進化し続けなければいけないと思っています。

それは、その時代その時代での世代感覚の違いや経験の違い、住んでいる地域での文化の違いなど、人間社会は常に変化し進化し続けているからです。

 

 

最近はよく、中国から視察に来る方々がいます。高齢社会の先進国である日本の施設整備を学ぶという目的で、日本の施設の空間の考え方や仕上材料、設備機器などとにかく真似をして中国でも良いものを創ろうというものです。

 

 

私達も日々高齢者施設、障がい者施設の設計に携わっていますが、常に満足しているわけではありません。

それは、常に新しい事が求められるものだと感じますし、それぞれの特徴が必要だと感じているからです。

 

 

対象とする高齢者の状態や地域、周辺環境等それぞれ状況は違ってくるのは当然で、故に同じ施設が繰り返し建つ事に違和感を覚えるわけです。

 

 

 

 

これからの高齢者施設は、利用者に選ばれる施設でなければいけません。常にリサーチし、その場所にどのような施設が必要なのかを考えていかなければ生き残っていけないと思っています。

 

 

これからの施設づくりに必要な事、

一つ目は「地域との共存、多世代交流の場」です。いかに普段の生活の中でさまざまな方とのコミュニケーションができるか。それにより高齢者がいつまでも元気に生きがいを持って生活ができるかだと思います。

 

 

二つ目は、「管理者目線でなく、高齢者目線での施設づくり」です。空間や材料選定においても掃除がしやすいとか手間がかからないという事では無く、果たしてどの様にすれば高齢者が心地よく快適に過ごせるかという事を第一に考える事だと思います。

 

 

 

 

 

どこまで行っても利用する高齢者の目線で考え、実現していく事が、日本においても中国においても必要であると考えています。そしてそれは、私たち設計者だけでは実現できるものではありません。

 

 

施設を運営する管理者や現場で働く介護職員と共にそうした高齢者施設の実現にいっしょになって取り組んでいく事が必要です。

 

 

私達は今後も、施設づくりにおいて満足する事は無いと思います。

福祉施設は常に進化し続けていくからです。




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