福祉施設と建築基準法

世間をにぎわしているレオパレスの建築基準法の不正問題。

建築界の信頼を失う大変な問題だと感じています。

 

 

 

 

今回問題となっているのが、住戸間の界壁と呼ばれる間仕切壁で、隣との遮音性や耐火性能が要求されるものです。

 

 

音の問題も重要ですが、特に重大なのが耐火性能の問題です。

隣の住戸で火災が発生しても、燃え移らないための基準ですが、天井裏で界壁が無いとなると、全てに燃え移ってしまうわけです。

 

 

私たちが携わっている高齢者施設においても、もちろん法的な規制があり、最低限3室ごとに耐火構造であれば耐火構造の壁で仕切らなければいけません。

 

 

そもそも建築基準法は、安全上の最低基準であり、私たちが担当する高齢者施設や障がい者施設においては、特に避難に支障のある方々が多く、基準よりも強化しておく必要があると考えています。

 

 

特別養護老人ホームなどの個室では、各室の間仕切り壁を天井裏まで隙間なく間仕切りをしたり、避難が遅くなるため、平面的に防火戸を設置して、出火区画と避難区画を設けたりと対策をしてきました。

 

 

確かに火災が起こってみないとわからないことかもしれません。しかしとても重要な事だと感じています。

 

 

また、音の問題についても、やはり生活の場でプライバシー確保のために個室にするわけですから、最低限天井裏までの間仕切りは設置しています。

 

 

それに加え、隣接するトイレや浴室の音も気になるため、遮音壁を設ける事も実施しています。

 

 

当たり前のことかもしれませんが、高齢者施設や障がい者施設においての入所施設は生活の場です。誰もが気になる事は常に意識し、プラスアルファして設計していく必要があるのです。

 

 

あくまでも建築基準法は最低基準だという事です。

常に建物の種別ごとに高齢者や障がい者が安心して暮らすことができる居心地の良い空間を機能的にもデザイン的にも提案し続けていきたいと感じます。




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