高知の福祉施設
週末に、現在、設計を進めている高知県安芸市の施設に打合せに行ってきました。
元々は障害者支援施設と特別養護老人ホームの複合施設として運営しており、建物の老朽化に伴い建て替えを行うのですが、隣接する場所に土地が確保できないことから、同じ市内の別の場所に移転建替えという形でプロジェクトが進んでいます。
移転先の敷地は高台となっており、津波からの被害が出ないという想定の場所となっており、地域の津波避難場所としての整備も含まれています。
しかし、障害者支援施設と特別養護老人ホームの両方を移転できるだけの面積は無く、まずは障害者支援施設の移転と市内にある高齢者の小規模多機能施設を高台に移転するという事で計画が始まっています。
敷地からの風景ですが、安芸市内の昔からの住宅と奥に海が見えるロケーションとなっています。
障害者と高齢者の複合施設というのも世の中には少ない事例ですが、こうした異なる施設が一緒に出来るというのは良い事だと感じています。
いろいろな世代という事で、障害者支援施設にはさまざまな年代の方が利用されていますし、なかなか普段高齢者との交流も少ないと思います。
もちろん子どもの施設なども併設できればもっと良いのですが、こちらの場合、地域の避難場所としても活用されることから、普段から一般の方々にも入りやすい施設を目指しています。
施設を利用する方々の違いや、保険制度の問題、職員の専門性など、施設種別が異なる事でどうしても分ける部分は出てきますが、障害者と高齢者あるいは地域の方々が入り交じった活動ができる施設にしたいと考えております。
現在の障害者支援施設の内部の写真です。
今回の打合せにおいても数名の職員からご意見を聞かせていただきました。
毎回、打合せでは様々な意見や要望が出てきます。
より良い物を創っていきたいという職員の皆さんの気持ちを感じる事ができ、とても嬉しく思うとともに、その結果が利用者さんの生活や活動をより良いものにしていくために設計者として意見を取りまとめ、それをアレンジしながら提案していきたいと思います。
来年、早々の建物着工に向けて打合せは続いていきます。