第11回キッズデザイン賞受賞

先日、キッズデザイン賞2017の発表がありました。

キッズデザインという事で、子ども関連の賞になるわけで、私たちの幼児の城ブログでも報告させていただいたとおりです。

 

→幼児の城ブログ

 

 

私達、福祉施設研究所においての子ども関連施設というと、障がいを持った子ども達が通う児童発達支援センターです。

 

 

昨年、相模原市で完成しました「児童発達支援センター青い鳥」についても今回のキッズデザイン賞を受賞することができました。

 

 

 

 

障がい者施設というと、閉鎖的で安全第一で考える事が多いのですが、私たちはここに来る子ども達が、様々な体験をすることで五感を育み、人とのコミュケーションや思いやり、地域との係り等、社会生活において最も大切な事を自然に学べる場所を創りました。

 

 

 

 

 

開放感のあるランチルームは、見える厨房や野菜を育てる菜園が隣接しており子ども達が食について興味を持つ場所となっています。

 

 

 

 

施設内は回廊となっており、子ども達の遊び場を各所に点在させることで好奇心や探求心を引出す仕組みとなっています。

 

 

私達の活動は、さまざまな賞を取るためではありません。

第一に法人とコンセプトを共有しながら利用する子ども達やお年寄り、障がい者のための施設づくりを考えています。

 

 

ここであれば、障がいを持った子ども達が次のステップに進むために一つでも多くの事を学び発見することで自信につながっっていけばと考えています。

 

 

しかし、建築は自己満足だけで終わってしまってはいけません。結果的にオーナーの皆様や私たちの活動が、第三者に評価されたという事は本当に嬉しい事です。

 

 

関係者の皆様、ありがとうございました。




特別養護老人ホームの完了検査

昨日は、三浦市で進めてきました「特別養護老人ホーム遊楽の丘」の検査に立ち会ってきました。

 

 

工事が完了し法的な検査を全て完了して、建物が使用できる形になって引渡しとなるのですが、この検査はその後に神奈川県による補助金の検査及び施設認可のための検査となります。

 

 

 

 

はじめに、現場内を一通り確認していただき、主には施設基準上の必須事項や寸法関係がクリアできているかの確認を行いました。

 

 

 

 

そして、その後は1階の会議室において書類関係の確認をしていただきます。

2か年事業であるため、前年度末の3月には中間時の検査を受けているため、主にはその後に発生した支払の関係や工事関連の記録など細かいところまで見ていただきました。

 

 

思い起こせば、このプロジェクトは約5年くらい前から携わっている事業で、補助金協議の段階で事業年度が数年遅くなったり、ここに来る途中の段階でさまざまな事で事業自体が出来なくなるような事も経験してきました。

 

 

そういう意味では苦労はしましたが実現できた事に、法人の理事長はじめ関係者の皆さんには本当に感謝です。

 

 

 

 

施設整備に対する補助金は国、県、市から出ているのですが、市の補助金が少ない地域であるため、他の市町村での整備と違って自己資金や借入金の割合が大きくなってしまい、極力建物についてはローコストで創る事が求められました。

 

 

三浦市という地域性、昔から農業や漁業に携わってきた地元の高齢者の方々が落ち着ける空間はどのようなものだろうか?

 

 

ローコストであるため、出来る限り無駄を排除し、シンプルで素朴な感じでいて何か昔ながらの生活のあたたかな雰囲気が感じ取れる空間を目指しました。

 

 

 

 

居室の出入口もこのようにシンプルなデザインとしています。

 

 

 

 

共同生活室の様子ですが、こちらの場合、海が見えるすばらしいロケーションを最大限に生かし、全ての共同生活室から海が見える配置としています。

 

 

先週は、三浦市の花火大会があったようで、この窓の正面に花火が見えたとの事でした。

 

 

 

 

天気の良い日は房総半島がくっきりと見え、東京湾に行き交う貨物船やこの時期だと海水浴場の賑わいが良く見れる場所です。

 

 

 

今回の検査を終え、職員の皆さんによって開所に向けての準備が進められており、10月の開所が楽しみとなってきました。

 

 

法人にとって、施設が出来上がり開所するまでの期間は本当に大変な時期となります。職員確保の問題や運営のシステムづくりや介護方針などさまざまな事を決めていかなければいけません。

 

 

法人にとって建物は完成したところがスタートであり、終わりではありません。

私達も末永く建物の経過を見続けていきたいと考えています。

 

 

お盆休みの家族連れがビーチに向かう姿を横目に、この日を迎えられた事が本当に良かったと感じました。

 

 

関係者の皆様ありがとうございました。

 

 

「感謝」




特別養護老人ホームの夏祭り

今年も夏祭りのシーズンが来ました。

この時期になると、私達は毎週のように特別養護老人ホームのお祭りに参加しています。(笑)

 

 

自分たちが設計担当した施設で、どのように夏祭りが行われ、地域とのかかわりが取れているかというのはとても気になるところです。

 

 

 

 

 

特別養護老人ホームにとって夏祭りは年間を通じての一大イベントで、もちろん施設の利用者の皆さんが楽しんでいただく事が前提なのですが、地域を巻き込んで高齢者施設をもっと身近に感じていただくという事も大事な要素になるのです。

 

 

地域の子ども達や高齢者、ご家族の皆さんなど多くの方とコミュニケーションができるイベントであるため、高齢者にとっても楽しみの一つです。

 

 

 

地域の踊り子をよんで盆踊りをやったり、フラダンスの団体にお願いして披露していただいたり、施設によっては打上げ花火で子ども達の喜ぶ企画としたり、まさに日本の古くからの良き文化をとおして関係をつくっていくという事です。

 

 

私は、この夏祭りは地域とのつながりのきっかけの一つだと考えています。お祭りで終わるのではなく、最終的には普段から施設によっていただける事につなげていければと思います。

 

 

 

施設が開所して年数が経過するにつれてお祭りの規模も大きくなっていきます。

まるでこの地域のお祭りのように、地域との歴史をつくり、人と人は繋がっていくのだと改めて感じます。

 

 

 

 

施設内でもこの日ばかりはお祭りモードとなっていて、利用者さんの笑顔がとても印象的です。

 

 

私達がお祭りにくるもう一つの理由は、経年変化を知る事です。

特に10年以上も経過してくると、いろいろな所で不具合が生じている場合もあります。

 

 

建材の経年変化、使い方の変化や利用者の変化、設備機器等の機能低下などさまざまな事が気になってしまいます。

 

 

でもそういう事を知ることで、さらに良い施設の提案ができると思っています。

 

 

 

 

今年もまだ数件の特別養護老人ホームに伺う予定ですが、高齢者の方々の笑顔や地域の子ども達と接する姿を見ていると、設計者としても本当に嬉しく思います。

 

 

古くからの日本の文化がこうして若い世代に引き継がれていき、自分たちが高齢者になった時に、そうした昔の記憶を思い出し、人と話したり、何かを楽しんだり、そんな夏祭りが特別養護老人ホームを拠点として実施されていく事がとても良い事で、地域の皆を明るくし、高齢者施設を少しでも身近に感じていただくことが出来ればと改めて感じました。

 




空室だらけの特別養護老人ホーム

「空室だらけの特別養護老人ホーム」・・・

PRESIDENT 7月号の中で特集が組まれています。

 

 

 

 

特別養護老人ホームの入所申込者は全国で52万人と言われているいますが、現実的には空室が目立つようになっています。

一体なぜ?

 

 

大きな要因は2つ。

一つは施設側の事情で、職員の採用が困難である事や離職が多いという事です。

 

 

特別養護老人ホームを整備したとしても、職員が集まらなかったり、集めてもすぐに離職してしまい現実的に利用者を受け入れられないという現状があります。

 

 

現在の特別養護老人ホームで3割は空きとなっているともいわれています。

 

 

そしてもう一つは利用者側の事情です。

現在は、重度の方でも有料老人ホームや在宅での介護サービスなど選択肢が増えた事がその要因です。

 

 

以前のように特別養護老人ホームでも施設をつくれば入るという状況ではありません。

さまざまなサービスや施設の中で、自身にあったサービスや選択しているという事です。

 

 

 

 

私達は、特別養護老人ホームの設計を受ける際に以前から常に言い続けている事です。

他に無い差別化したサービスや取り組みを持ち、地域の方々にも利用していただける施設を創る事です。

 

 

結果的に利用者が元気に暮らすことができる施設となり、職員についてもやりがいやモチベーションを上げるといった効果が出てくるのです。

 

 

今後は益々、利用者が施設を選ぶ時代が強くなっていきます。

地域との関連や子どもの施設を併設するなど、出来る事はさまざまで、全ては利用者のために利用者の目線に立って考える事が大切です。

 

 

介護職員の確保と共に今こそ特化した特別養護老人ホームの整備が求められているのです。




中国の高齢者福祉施設

週明けから昨日まで、中国での高齢者施設のプロジェクトの打合せのため吉林省の長春に行ってきました。

 

 

 

中国とはいえ、朝、日本を出て上海を経由して目的地に到着したのは夜で、移動にまる1日かかります。中国の国土は広く場所によっては時間がかかる場所はあります。

 

 

そして、いよいよ2日目に建設敷地の確認及び事業者との打合せが行われました。

 

 

 

 

こちらの写真は建設予定地の写真ですが、広大な開発地になんと2万所帯が暮らす共同住宅建設予定地の一角にその敷地はありました。ここに幼児施設と高齢者施設の複合施設を計画するというもの。

 

 

まさに中国での開発規模の大きさは驚くばかりです。

 

 

 

 

打合せにおいては私達の考え方を説明させていただき、事業主の皆さんから共感をいただきました。

 

 

この地域もそうですが、一般的に中国においては、高齢者施設はまだまだ少なく、古い施設しかありません。

日本でもそうだったように、親の面倒は子供が見るという考えが根強く、施設に預けるという感覚がまだまだあるとは言えません。

 

 

しかし、北京や上海のような主要都市部では、若い世代が共働きで、核家族化が進んでいるため高齢者施設等へ預けるという需要は増えてきています。

 

 

この長春においても若干のタイムラグがあるにしても同じ状況になると思っています。

 

 

 

高齢者施設と幼児施設の複合施設は大賛成です。

 

 

子ども達の元気な姿や声は高齢者施設において聞こえてくる事は本当に素晴らしく高齢者にとっても子ども達にとっても良い影響があると考えています。

 

 

中国国内においては、日本の介護保険のように施設整備の種別やベッド数、施設基準など、細かい規定は整備されていないため、比較的事業者の自由度は確保できるのではと感じます。

 

 

そうした事ができれば、施設整備の可能性は無限大です。本当に必要な高齢者目線での施設整備ができます。

 

 

 

 

 

今後、このような考えで施設整備ができれば面白いプロジェクトとなりそうです。




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